地域コーディネイター
国頭村

久保勇人さん
- ご自身について教えてください。
- 私は、東京都出身。妻が国頭村出身です。妻の両親へ挨拶に行くことをきっかけに国頭村に通うようになり、自然や文化、人々と触れ、国頭村が自分の田舎になった気がして嬉しくなりました。
大学卒業後、20年以上勤めた企業を辞め、Uターンに慎重な妻を説得し、国頭に移住(嫁ターン)しました。憧れていてもできなかった「波が良ければ海に行く」「夜風の気持ち良い日はビーチパーリー」生活を実践できる環境に身震いを覚えました。
現在は、国頭村役場に提案した、移住体験住宅とコワーキングの複合施設「CAMP HENTONA LOUNGE」が、地域創生加速化交付金事業に採択され、立ち上げ~企画運営を務めています。 - 現在まで、どのような活動をされてきましたか。
- 2019年、琉球王府時代に、中国や薩摩からの使節団の来沖を与論島から首里城まで伝えていた「烽火(のろし)」文化の調査のため、「HONEN Fes!!!」メンバーと与論島、国頭村内複数個所の烽火台跡を巡りました。実際に「烽火(のろし)」を上げることを企むが実現に至らず。2022年の本土復帰50周年で、与論から首里まで打上花火で伝えられないか妄想中です。
また、志を同じくする3名(役場を退職し旅行業で起業した30代1名、地域おこし協力隊を卒業し不動産業で起業した40代1名、私)で、国頭村役場が立ち上げると言って立ち消えになりかけていた、移住検討者向けワンストップ窓口となる協議会を、自分達で立ち上げて勝手に活動開始しようと画策。その動きがテコとなり、役場を動かし「くんじゃん暮らしサポーターズネットワーク(通称:じゃんサポ、「くんじゃん」は「国頭」の昔読み)」を立ち上げ、現在も事務局として活動中です。
「EARTH TREE プロジェクト」では、国頭中学校の総合学習の授業として、国頭村の魅力を自分達で調査し、絵に描き、その絵を元に商品を作り、販売し、その利益を中学生たちに渡し、そのお金で何ができるか考え実行する「Creative Seeds」活動を開始しました。
第1回よりサポートしている、吉本興業主催「やんばるアートフェス」では、今回より正式に国頭村辺土名大通りでのコーディネーターを務め、地域で何かをしたいアーティストと地域の人との調整弁として活動している。この年はアーティスト「西野達」の辺土名大通りでの作品展示をコーディネートしています。
2020年には、ワーケーションのトライアルイベント開催を目指し、沖縄総合事務局が公募した沖縄テレワーク推進事業に申請し、採択されました(Yumbaru Style Coworcation)。
HENTONA LOUNGE(コワーキング)立ち上げ当初より思い描いており、5年がかりで実現にこぎつけました。しかしながら新型コロナ感染拡大の影響により1ヵ月間の開催期間を10日間に縮小開催することを余儀なくされ、心にリベンジを誓う。やってみたことで、短期間のワーケーションは自分たちの目指す未来とは少し違うということにも気付かされました。
2020年のやんばるアートフェスでは、アーティスト集団「SIDE CORE」の辺土名大通りでの作品展示をコーディネートしました。
2021年は、世界自然遺産登録、NHK朝ドラ「ちむどんどん」、本土復帰50周年と続く、棚ボタ?ラッシュに、どこか他人事な地元の人たちが自分事として考えられるようになるように、国頭村観光大使である地域出身のシンガーソングライター「ヤンバラー宮城」の応援団を各種地域団体の長にかけあい発起人となっていただき、ヤンバラー宮城応援団「ヤンバラーズ」立ち上げ、事務局として活動中です。
ただ寄付を求めるのではなく「ヤンバラーズ」への寄付シールをつくって事業者に販売、事業者はそのシールを自身が作成、販売する商品に貼りつけていただくことで事業活動に結び付けることを狙っています。「ヤンバラーズ」では、その寄付金をもとに、寄付金が途切れたら即終了するクラウドファンディングラジオと銘打ち、八王子のコミュニティFM(Tokyo Star Radio)の番組枠を購入し、ヤンバラー宮城自身初のメインパーソナリティを務める番組「やんばる国頭ちむどんどん!」を放送開始し、国頭村のディープな情報を発信しています。
また、国頭村の賃貸住宅事情(供給<<需要、×単身者向け/○家族向け)に業を煮やし、3F建て15戸のアパート建設を目指して奔走中です。
- 共創型ワーケーションに期待することはなんですか?
- 私たちは、参加者のみなさんと地域との橋渡し役を務め、みなさんが地域に触れたり、地域や地域の方々とコミュニケーションを深める機会を積極的に作ります。その中でみなさん自身の交流から得た生の声をベースに、テーマを自ら設定していただきます。その選ばれたテーマを深堀し、参加者自身の今後の関わり方や提案など、私たちと一緒に考え、アイデア出しや相談に乗りながら、新しいプロジェクトを立ち上げることを目指します。
※必ずしも課題に対する解決策を求めているわけではありません。