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久米島(個人事業者向け)実施レポート(2021年11月29日〜12月3日)

沖縄本島から西に位置する島・久米島。琉球王朝時代から、琉球列島の中でもっとも美しい島、球美(くみ)の島とも呼ばれ、美しい自然と独特の文化のある島です。そんな久米島をフィールドした「しまむすび」ワーケーション in 久米島は、2021年11月29日(月)〜12月3日(金)4泊5日で実施されました。今回5組6名の方が参加。親子でご参加のアーティスト、IT関連団体にお勤めの方、フリーランスの方など沖縄県内外からご参加いただきました。

 

<1日目>11月30日(火)|奥武島キャンプ場に集合し、オリエンテーション

参加者・地域・事務局の自己紹介から、地域ローカルパートナー石坂さんからのツアー内容、日程共有などで5日間の久米島ワーケーションがスタートしました。オリエンテーションのあとは、アウトドアパーティーで親交を深めました。久米島の和牛、生産量日本一の車えび、海洋深層水で育てられた牡蠣など久米島の豪華オールスター食材を楽しみながら親睦を深めました。地域の方から三線演奏のプレゼントもあり、久米島の方々のホスピタリティに感激。明日からのワーケーションに期待の膨らむ1日目でした。

<2日目>11月30日(火)|久米島観光コーディネーター仲宗根さんによる「島めぐり」

2日目は、久米島観光コーディネーター仲宗根さんによる「島めぐり」からスタート。「やきもの土笑房」を見学した後、久米島博物館学芸員から、久米島の自然・歴史・民俗・文化を学びました。また、久米島ホタル館では、佐藤さんに、ホタル館と取り組み、こどもたちの自然再生活動や自然環境保全の大切さについて熱く語っていただきました。島めぐり最後は、久米島の誇る絶景スポットへ、「ミーフガー」、「はての浜」を望む「比屋定バンタ」、「宇江城城跡」と絶景を体験。

午後は、「海洋深層水関連施設」の見学。海洋深層水についての難しい話題も、マーティンさん(海洋深層水研究所)の流暢な日本語でわかりやすく解説いただき、海洋深層水ビジネスの理解を深めることができました。海洋深層水は、温度差発電、海産物の養殖、化粧品など、さまざまな分野で使われていますが、今後、その他分野でも利活用が増え、久米島の重要な産業に成長するとのこと。参加者も海洋深層水の可能性を十分に感じたようです。その後は、「海洋温度差発電所」を見学し、海ぶどうの養殖場へ。海洋深層水を使ったこだわりの育て方を伺い、採れたて海ぶどうの試食を。プチプチの食感と、海ぶどう専用の特性のタレが相性抜群でした。

急に降り出した大雨の中、「久米島赤鶏牧場」へ移動。久米島赤鶏牧場の山城さんご夫妻に、牧場を立ち上げたころの苦労話、「久米島赤鶏」命名秘話、商品へのこだわり、離島地域ならではの悩みなどなど話しを聞くことができました。離島だからこそ島内の循環が必要と、地元泡盛所の酒粕をエサに混ぜて与えるいるなど、島の循環型農業への取り組みについても学びました。雨で牧場見学ができなかったのは残念でした。今日の締めは、島の複業ワーカー、フリーランス新垣さんとの交流会。ハードなスケジュールでしたが、久米島を知ることができた充実の1日となりました。

<3日目>12月1日(水)|久米島馬牧場へ

午前は、ワーク、フリータイム。それぞれの宿泊施設、お気に入りの場所(風の帰る森が人気)でそれぞれがリモートワークを。
午後は、久米島馬牧場で、馬とコミュニケーションというプログラムを体験。耕作放牧地でのびのびと暮らす馬の紹介や在来馬のお話を聞いた後、馬とコミュニケーション。久米島馬牧場の井上さんによると心から語りかければ、馬はきっと応えてくれるといいます。馬にふれながら良好なコミュニケーションがとれたあとは、馬に乗って集落内を散歩。日常では味わえない体験で感動した、馬との触れ合いの目的だけでも久米島に来たいという参加者の方もいました。夜は、全員で、メニューを決め、地域食材を買い出し、今回のワーケーションで協力いただいている複業ギルドメンバー松本さんを中心に全員で食事をつくり、食卓を囲んでコミュニケーションをとりながらの食事は、とても楽しいひと時でした。

<4日目> 12月2日(木)|共創ワークショップ

この日の夜は、「シンリ浜キャンプ場」での共創ワークショップ(焚き火ダイアログ)。それまでは、それぞれがリモートワークを行なう予定でしたが、初日のアウトドアパーティーでもお世話になったジーオー・ファームさんのご厚意で、海洋深層水を利用した世界初となる完全陸上牡蠣養殖の見学ができることになりました
ここでは、全国各地の種苗を久米島の陸上養殖場で、成貝に至るまで一貫して育てることにより、“あたらないカキ”ができるそうです。今後、久米島から世界へ“あたらないカキ”を届けたいと夢を語っていただきました。参加者のなかには、大澤さんの話に共創イメージが沸き、熱心に質問をされている姿も。

夜は、シンリ浜キャンプ場で焚き火ダイアログ。初めて体験したアンゲームでお互いの理解を深めたあと、焚き火を囲みながらの本音トーク。これまでのツアーで感じたこと、こんな共創ができるかなども話し合いました。参加者からは「今回の一度だけの訪問では、共創は生まれない。今回をきっかけに 久米島を継続的に訪れ、地域の方との交流、親交を深めた上で、共創がはじまると思う」との意見が多く聞かれました。

<5日目> 12月3日(金)|ワーケーションプログラム最終日

最終日は、空港内にあるコワーキングスペース「風人カフェ」でツアーのふりかえり。ワーケーションを実施する地域として、Wifi環境、イス等の環境整備が必要という意見はあったものの、
「今回がこれからのワーケーションのきっかけになった」。「プログラムとワーク・フリー時間のバランスがよかった」。「観光ではない、地域の方との交流が中心の今回のプログラムに満足した」。「食事がおいしかった」などの感想をいただき、満足度の高いツアーとなりました。参加者の皆さんと地域の関係をつくるいい機会になったのではないでしょうか。

今回は、地域共創型ワーケーションというテーマで実施。しかし、この短期間で、即、共創が生まれるとは考えていません。参加者の皆さんと、地域の方々の共創につながる、きっかけづくりのツアーだったと考えています。今後、参加者の皆さんが継続的に久米島を訪れ、共創がはじまることを期待しています。